中日高橋宏斗投手(19)が後半開幕戦で4月20日以来の3勝目を手にした。8回1死まで広島打線を無安打に抑える圧巻のパワー投球を披露。2年目右腕の進化が止まらない。

7回まで許した走者は3回の四球と4回、秋山への死球の2人だけ。8回も先頭松山を三ゴロの仕留めた。記録への期待が高まる小園への110球目。141キロのスプリットがセンターに打ち返されて二塁打となる。ここで降板となったが、自己最長7回1/3を1安打無失点。堂々の3勝目となった。

「6回まで(記録は)意識はしていなかった。いつかは打たれるだろうと思っていました」。記録を逃しても勝利に貢献した右腕は淡々とゲームを振り返った。

最速155キロのストレートと鋭く曲がり落ちるスプリットを軸に次々と打ち取った。初のマツダスタジアムのマウンド。チームが苦手としている屋外球場もまったく苦にしない。前半は勝ち星にこそ恵まれなかったが、登板間隔を空けながら11試合に先発。64回2/3で80個の三振を奪い、後半戦“開幕投手”に抜てきされた。「後半戦の1発目。自分のすべてをかける思いで投げました」。19歳が敵地を完全支配した。【安藤宏樹】

○…ビシエドが自身初の1試合3本塁打で高橋宏を援護した。1回にソロ、3回に2打席連発となる2ランで大瀬良をKOすると、8回にダメ押しの11号2ランを放った。「ここの球場で2本打ったことはあるけど、3本目は初めて。オールスターから良いスイングができている」と5打点に会心の笑顔。球宴では26日の第1戦で初の本塁打を放つなど2試合で3安打。好調をそのまま後半戦に持ち込んだ。

▽中日立浪監督(高橋宏が8回1死まで無安打投球) 打たれてなければ9回までいく予定でした。(記録は)できればよかったけど、そう甘くはない。でも、素晴らしい投球でした。何より勝てたことがよかった。

▽中日根尾(9回を3人で抑えて勝利試合を初めて締めて) 自分のピッチングができるように心がけて投げました。

【関連記事】中日ニュース一覧