久しぶりに、愛くるしい笑顔が輝いた。日本ハム万波中正外野手(22)がソフトバンク18回戦(札幌ドーム)の5回、62日ぶりの1発で本拠地を沸かせた。清宮の内野ゴロで1点を返した直後だった。攻めあぐねていたソフトバンク・レイの失投を、目いっぱいのフルスイングで完璧に捉えた。左翼席最前列に突き刺さる、同点の11号2ラン。万波本人は「もう迷いないですから!」とコメントも、BIGBOSSは「ボケなの? それ」と苦笑いで「めっちゃ迷ってたじゃん。アカン、アカン。それは、アカン」と、激しく突っ込んだ。

6月3日阪神戦で本塁打を放って以降、迷ってばかりの打席を何度、繰り返してきただろう。見かねた新庄監督は、2軍降格を決断。約1カ月後の7月20日に再昇格したが、なかなか打撃の調子が上向かなかった。7月30日楽天戦では、中堅守備で打球を後逸し、イニングの途中に懲罰交代。この日は同点の7、9回と、右翼守備でスーパープレーを連発。打っても守っても、乗りに乗っていた。

延長11回無死一、二塁のサヨナラ機では、甲斐野の初球157キロに中飛に倒れた。エンドランを決めきれず「もっと低い打球を打ちたかった。あれは反省。あそこで、決められる選手になりたいですね」。チームは今季4度目の同一カード3連勝を逃し、BIGBOSSは初の引き分け。今季最長の4時間57分を戦い終えた指揮官は「こんな長いゲーム初めてじゃないかな、オレ。で、明日移動試合っていうね。最高じゃないですか。よう追い付きましたね」と、心地よい疲労感に浸った。【中島宙恵】

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