今季最多観衆の甲子園で赤っ恥-。阪神が「守乱」で巨人に完敗した。4回に近本光司外野手(27)が同点の3号ソロを放ったが、直後の5回にセンターへの飛球の目測を誤り、三塁打として勝ち越しにつながるミスとなった。7回には近本と中野拓夢内野手(26)が「お見合い」で適時二塁打を許すなど、記録に残らない守備の乱れが相次いだ。勢いを失う痛い敗戦で、連勝(引き分けを含む)は「3」で止まった。

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今日もG倒や! 鮮やかな放物線に、誰もが勝利を信じていた。4回だ。近本が右翼へ同点の3号ソロ。「(藤浪)晋太郎が最少失点で踏ん張ってくれていたし、何とか早い段階で追いつきたいと思っていた。甘い変化球に対して、しっかり自分のスイングができた」。今季最多4万2620人の甲子園が沸きに沸いた。まさかこの1発から、最悪の展開が待っているとは…。

直後の5回の守りだ。巨人の先頭吉川の中堅への打球をセンター近本が目測を誤った。1度前に出てきて、あわてて下がったが頭を越された。痛恨三塁打で、続く大城に決勝の勝ち越し適時打を許した。矢野監督は「もちろん、近本なら捕らなあかんよね」と嘆いた。

続く6回には無死一塁で中田のゴロを三塁手佐藤輝が捕球できず、素手でつかもうとしてもなかなか手につかず、二塁をあきらめ一塁に送球。併殺を奪えず、残った二塁走者はその後3点目のホームを踏んだ。

致命的なミスは三たび飛び出した。2番手アルカンタラがさらに2点を奪われた7回2死一、二塁。岡本和の遊撃後方の飛球を遊撃手中野が懸命に追いかけたが、前進してきた中堅近本と一瞬お見合い状態にもなり、あわてて中野がグラブを出したがポロリ。その間にダメ押しとなる2点が入った(記録は中二塁打)。岡本和の打席から雨が降り出し、通常の浜風とは逆の風が吹いていた。指揮官は「まだまだ成長していかなあかん。チームの課題として球際っていうのはずっとある。そこらへんはしっかりやっていく」と、言葉を振り絞った。

この日は記録に残らないミスだったが、昨季まで4年連続リーグ最多失策で今季も最多の巨人に1個差の73失策で2位と失策を重ねている。長期ロード明けは、甲子園で3勝1分けと不敗だったが、守乱で黒星がついた。4日は今季甲子園で最後の伝統の一戦となる。矢野監督は「もちろん勝ちたいと思っているし、今日はファンの人に残念な思いをさせてしまった。甲子園最後の巨人戦、全員で戦います」と力を込めた。締まらない試合で、4位広島と3ゲーム差になった。【石橋隆雄】

○…大山が10試合連続安打を決めた。2回、4回といずれも左腕メルセデスから左前打。新型コロナ感染から復帰後、14試合で打率4割1分2厘と好調をキープしている。守備でも8回、重信の左翼ファウルゾーンへのフライをフェンスに激突しながらキャッチを試みた。捕球できずファウルに終わったが、劣勢の中で諦めない姿勢を示した。

○…マルテが「6番・一塁」で52日ぶりにスタメン復帰した。大山が左前打で出塁した2回無死一塁。巨人メルセデスの変化球を特大ファウルとしたが、最後は三塁への併殺打に倒れ、チャンスをつぶした。3打数無安打で沈黙。矢野監督は「上に上げる以上、守らせるつもりでいる」と話した。右足のコンディション不良から8月30日に再昇格。2日の同戦で代打で出場して中前打を放っていた。

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