日本ハムが西武23回戦(ベルーナドーム)でリーグワーストとなる今季18度目の完封負けを喫した。新庄剛志監督(50)が序盤から繰り出した作戦も得点にはつながらず、少ない好機を生かせなかった打線は、最後まで相手投手陣の前に沈黙。6回3失点と好投した先発ポンセを援護できず、激しい優勝争いを繰り広げる西武に完敗した。

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BIGBOSSが息を切らしながらベルーナドーム名物の長い階段を上がってきた。試合後の第一声は「何もないでしょ」。9残塁と好機は何度かつくりながらも、打線は誰もヒーローになれなかった。

新庄監督も得点を生み出すための仕掛けはした。1回の攻撃。アンダースローの先発与座の立ち上がりを攻めて1死一、三塁。どんなサインを出すか、指揮官も悩んでいた。

新庄監督 ダブルスチールいこうかなと思ったけど、いつものように(捕手が)セカンドに投げたら(カバーに入った野手が)前に来て捕って(ホームへ送球)。そう来ると思ったから、一塁走者だけ走らせた。

実行したのは一塁走者の二盗で、狙い通りに近藤は二塁を陥れた。もう1つ考えていたサインはエンドランだった。「一塁走者を走らせてエンドランで1点を取りにいこうかなと思ったんですけど、(打席の木村が)ちょっと下投げに目慣れしていないから、ゴロを転がせないかなと思って」と、好機を広げる作戦に切り替えて4番の一打を待ったが、はまらなかった。

1死二、三塁から今季3度目の4番抜てきとなった木村は空振り三振。新庄監督も「ちょっとね、今日は木村くんがね。期待していたんですけど、アピールがなかったから。彼には期待しているので次に期待」と、前を向くしかなかった。

これで完封負けはリーグワーストの18度目となった。「まあまあ、そういうシーズンだから。今年は挑戦。いろんなことをトライさせてもらっているので」と、BIGBOSSは割り切って言った。【木下大輔】

○…ポンセが6回3失点で5敗目を喫した。来日初登板となったベルーナドームのマウンドに適応するのに苦労し、先取点を奪われた。新庄監督からは伊藤とともに抑え候補に上がっているが、次回も先発予定。ポンセは「チームが勝つチャンスを与えられるような投球をしたい。クラシックユニホームを着るのが非常に楽しみ」と本拠地登板を心待ちにした。

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