「気持ち」でラストスパートだ。広島の今季の残りは10試合。13日から甲子園で戦う3位阪神とは2ゲーム差。逆転CSへ文字通り1戦も落とせない試合が続く。プロ15年目の松山竜平外野手(36)は、シーズン最終盤となり「気持ちでしかない」と精神面の大切さを改めて強調した。13日の阪神先発・青柳対策で松山の出場も濃厚。直近3戦連続で4番に入り、4安打3打点と好調なベテランが、チームをけん引する。

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15年目のベテランが、逆転CS出場へのカギを握っている。今季主に4番を務めてきたマクブルームが不調に陥り、ベンチスタートが続いていた。代わって4番に入ったのが松山。直近3戦連続で「4番一塁」で出場している。その間12打席で4安打3打点などバットは湿っていない。松山自身も「状態は良い。自分の(形で)スイングできているのでそこが良いところ」と確かな手応えを感じている。

13日阪神戦(甲子園)の相手先発は左打者を苦手とする青柳。松山の調子も良好なことから、先発出場が見込まれる。「あと何試合スタートで出られるかは分からないが、出れば結果を出してやるしかない」。背負っている期待の大きさからか、言葉にも重みが生まれる。「本当に勝つしかない。とにかく僕はやれることをやってチームのために結果を出してやるしかない。とにかく1試合1試合、1打席1打席大事にして、残り試合頑張りたい」。あと10試合しか残っていない今季を見据え、引き締めた。

代打では1球目から甘い球を仕留めてきた。スタメン出場となってもそのスタンスに変わりはない。「タイミングが合えば、初球からガンガンいくのが僕の長所でもあるのでそこはなくさずにやっていきたい」。クリーンアップとしてチームの勝敗を左右し得る1球に神経を研ぎ澄ます。

3位阪神には2ゲーム差。13、14日と連勝すれば阪神と並んで8月18日以来の3位に浮上できる。大切な2連戦を前に、「(大切なのは)とにかく気持ちでしかない。みんなが一丸となって気持ちを出して戦っていくしかない。僕も引っ張っていけるように頑張っていきたい」。経験豊富なベテランがチームをけん引し、逆転CS進出を目指す。【前山慎治】

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