阪神佐藤輝明内野手(23)が、左打者ではNPB史上初となる新人年から2年連続20本塁打を決めた。

2点リードの6回無死二塁。フルカウントから広島中崎の内角144キロを完璧に捉えた。打った瞬間スタンドインを確信する右翼への特大2ラン。打球は「広島銀行 ひろぎん証券」の看板付近に直撃した。それを見届けてからゆっくりと歩き出した。

「競った展開になっていましたし、これから終盤にかけて、次の1点が大事だと思っていたので、どんな形でもランナーをかえすということを意識して打席に立ちました。良いスイングができたと思います」と自画自賛した。

プロ1年目からの連続20本塁打は86~98年清原和博(西武→巨人)の13年が最長で、2年以上続けたのは今年8月に牧秀悟(DeNA)が2年連続を決めて以来、10人目。球団では69年から2年連続の田淵幸一以来、52年ぶり2人目となった。

昨季終盤、復活の24号アーチを放ったマツダスタジアムでは今季初本塁打。今季ラストとなる敵地広島でファンを沸かせた。

プロ1年目の昨季は24本塁打。46年大下弘(セネタース)の20本を抜いてプロ野球新人左打者最多記録を更新すると、69年田淵の22本を抜いて球団新人最多記録も樹立した。一方、シーズン途中から左膝痛を発症した影響もあり、終盤は急失速。NPB野手ワーストとなる59打席連続無安打を味わうなど課題も残した。

2年目の今季はパワーに加え確実性アップを目指した。開幕4番で迎え、4月5日のDeNA戦(甲子園)で1号。今試合前までチーム唯一の全試合出場を続け三振数は昨季から大幅減少。打率は上昇し安打、四球は増えた。

ただ、現時点で本塁打は昨季より少なく、今季140試合目で節目の数字に到達。チームの逆転CS進出もかかる残り試合、どこまで数字を伸ばせるか。

【関連記事】阪神ニュース一覧