西武松本航投手(25)が、お得意の札幌ドームで有終の美を飾ってチームを3位に浮上させた。

「うれしかった」と振り返ったのは、6回1死一塁で対戦した日本ハム近藤から見逃し三振を奪った場面。カウント1-2から内角低めへ136キロのカットボールを投げ切った。「何とか良いコースに、と思って投げた結果、三振を取ることができました」と、負けられない試合で、きっちりと先発の役目を果たして7勝目。通算30勝目の節目にもなった。

日本ハムの本拠地としては今季が最後となる札幌ドームは、松本にとって好相性の球場だった。同球場では通算7試合目の先発で、この日が5勝目。ベルーナドームの14勝に次ぐ、勝ち星を稼いできた。「マウンドもすごい合ってましたし、投げやすかった」と、混パの最終盤でも好相性を発揮。ただ、同球場で最後の登板となってしまった。「いい球場だった。まあ悲しいですけど、新しい球場に期待して頑張りたいと思います」と、前を向いた。

辻監督は7回途中での降板に「詰めが甘い」と注文したが、チームを勝利に導く投球に「良かったよ。1安打でずっと(6回まで)いったから。リズムが良くて、ストライク先行すればね。左のインコースも、しっかり攻められていたしね。素晴らしかった」とたたえた。試合前にオリックスがデーゲームで楽天に勝利したことで、3年ぶりのリーグ制覇の可能性が消滅した一方で、勝てば3位浮上という状況で投打がかみ合って快勝。指揮官も「最後まで全部勝つ気持ちで、みんなやってくれている。あと4つ」と、気を引き締めた。【木下大輔】

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