日本航空石川の内藤鵬内野手(3年)はオリックスが2位で指名し、交渉権を獲得した。

登校後、緊張のあまり計3リットルも水を飲み、12球団の1位指名後のブレークタイムでトイレへ。1位指名はならなかったが、無事に全体23人目で指名を受けた。名前が呼ばれるとピクッと体を動かした。

「ずっとドキドキしていました。早く呼ばれないかなと思って待っていました。この緊張は初めてです」。1~2位指名が濃厚と言われていただけに、ドラフト会議開始時から、会見場には緊張感が漂っていた。オリックス2位の報に、持ち前の笑みがはじけると、集まった報道陣にも笑顔が広がった。

同席した浅川正人校長が「本校はパイロット、整備士、客室乗務員などを育てる学校なんですが、彼は客室乗務員になってもいいくらい、いい性格。でも、野球の道で頑張って」と絶妙な表現でその人柄を表すと、内藤は照れ笑いした。

オリックスの印象を聞かれると「強くて、長打を打てる打者がそろっているので、自分に合っているかなと思います。(目標は)やっぱり杉本選手。遠くに飛ばす本塁打をたくさん打てる打者。杉本さんにいろいろ聞いて学んでいきたいと思っています。通算500本塁打を目標にしてきたので長い間、活躍してその目標を達成したい」と大きな夢を口にした。

名古屋市出身で、能登に越境して長打力を伸ばしてきた。高校通算53本塁打。目指すは打撃を参考にしているという西武中村。同じ右打ちの三塁手だ。3年時は主将としても奮闘した。最後の夏は1本塁打を放ったが石川大会の4強で姿を消した。

「誰からも愛されるような選手になりたい。いろいろな人にお世話になったが、小さい頃から支えてくれたお父さん、お母さんにありがとうと伝えたい」と、しみじみ語った。

ソフトバンクが1位指名した誉(愛知)のイヒネ・イツア内野手とは名古屋市の軟式野球クラブ「東山クラブ」の同期だ。同じパ・リーグからの指名となった。

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