サブマリンが、ボールを置く。台湾・中信兄弟で今季プレーした牧田和久投手(37)が、今季限りで現役を引退することが24日、分かった。昨年11月に楽天を退団し、今季はシーズン途中から中信兄弟でプレー。6試合に登板したが、防御率8.44と力を発揮できず、ユニホームを脱ぐことを決断した。

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登板前、意気込みを聞かれた牧田は「いつも通りやるだけです」が口癖だった。それは、初出場で守護神を託された13年のWBCでも同じだった。頼もしすぎる姿を周囲は「強心臓」と評したが、牧田本人はその理由を「牧田節」で表現し、当時のチームメートや代表関係者を驚かせた。

「極論ですけど、打たれたって、命がとられるわけじゃないですから」

グラウンド外では、おちゃめな一面をのぞかせた。15年のプレミア12では、大谷(現エンゼルス)とホテルの食事会場で「もし、野球選手になっていなかったら?」という話題で大盛り上がり。「宇宙飛行士ですかね」と答えた大谷に宇宙ネタをかぶせ、宇宙話に花を咲かせた。

かつて、引退後の夢について、思い描く構想を語ったことがある。「野球のおかげで今の自分があるので、野球界に恩返しをしたいなと思っています」。高1の秋にアンダースローに転向。大けがからはい上がって、日本代表にまで上りつめた経験を次世代の野球人に還元する。【久保賢吾】

◆牧田和久(まきた・かずひさ)1984年(昭59)11月10日、静岡県焼津市生まれ。静清工(現静清)、平成国際大、日本通運を経て、10年ドラフト2位で西武に入団。1年目に22セーブで新人王を獲得した。18年からは大リーグのパドレスに移籍し、20年からは楽天に移籍。今季は台湾・中信兄弟でプレーした。13、17年WBC、15年プレミア12など日本代表でも活躍した。177センチ、85キロ。右投げ右打ち。