西武が森友哉捕手(27)に少なくとも4年の大型契約を提示していることが10月31日、分かった。森は今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を今日1日に正式表明する。オリックスなど複数球団による争奪戦は必至となる。正捕手であり、中軸という欠かせない存在。最大限の評価、誠意を示し、慰留に全力を注ぐ。

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オンリーワンの「打てる捕手」を引き留めるべく、最大の誠意を尽くす。西武は森に最低でも4年となる長期の大型契約を提示した。球団幹部は「3年(契約)では全然、話にならない」と、さらなる好条件のオファーと説明した。今季は打率2割5分1厘、8本塁打と苦しんだが、これまでのチームへの貢献度、FAでの市場価値を考慮。球団として、できる限りの条件を用意した。

森は19年に首位打者、リーグMVPにも輝いた。球界屈指のバットコントロールを持つ捕手として、希少価値は極めて高い。またリードなど守備面の成長も著しい。リーグトップとなるチーム防御率2・75にも大きく貢献した。4年ぶりのリーグ制覇を目指すには、欠かせない存在だ。

この日、森は秋季練習で、今季に取得したFAについて「そのことに関しては、これからですね」と話すにとどめたが、関係者によると、今日1日に行使を表明する。FAの目玉となる。かねて複数球団が、その決断に備えて、準備を進めていた。オリックスは推定で4年契約、総額16億円プラス出来高の大型オファーを用意。また巨人も獲得調査に乗り出すとみられる。西武からすれば、マネーゲームは避けたいが、森に関しては、出し惜しむわけにはいかない。宣言残留を認める方針だ。

近年の西武では中村、金子、増田に加え、今季FA権を取得した外崎も4年契約で合意し、残留している。まず引き留めに成功することが、このオフの最高の“補強”となる。フロント、現場も一丸で、できる限りを尽くす。

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