♪風に戸惑う-。9日午前7時11分ごろ、原辰徳監督(64)が持つスマホからサザンオールスターズの「TSUNAMI」が流れ出した。

巨人の宮崎秋季キャンプの早朝練習。歌い始めたのは今季から松井秀喜氏の背番号55を受け継いだ“メガゴジラ”こと秋広優人内野手(20)だ。「カラオケの点数は平均90点」という“ボーカリスト”は毎朝のノルマ、2000球連続ティー打撃の最中に熱唱した。

原監督が急きょ発案した「カラオケ・ティー打撃」。「十八番は何だ?」と聞くと秋広が同曲だと宣言し、冒頭の場面が始まった。遊びではない。しっかりと意図があった。「歌うことで意識を『打つ作業』から離し、自然体で無意識の中でもやれるようにするのが1つの理由」。長い監督人生でも同様の練習はやった記憶がないという。

身長2メートルの秋広は「歌に集中してリラックス効果はあった」と笑顔。その後のフリー打撃では10本の柵越えを記録するなど、早朝トレの効果が出始めている。ちなみに他の得意曲はDREAMS COME TRUEの「未来予想図2」。背番号55にふさわしい強打者になる夢を、ずっと心に描き続ける。【三須一紀】

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