先発も岡田改革や! 国内フリーエージェント権(FA)を行使せず残留を表明した阪神岩貞祐太投手(31)が、先発に再転向するプランが浮上していることが14日、分かった。就任直後から次々と改革を進めてきた岡田彰布監督(64)が、先発、中継ぎと経験豊富な左腕を配置転換させ、V奪取へ向けた戦力を整える。

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岡田監督の「改革」がまた1つ明らかになった。今季まで中継ぎとしてブルペンを支えていた岩貞を、来季は先発に再転向させるプランが判明。左腕は今季取得した国内FA権を行使せずに残留を決断し、“補強”に成功したことで、左腕の先発構想を実現させることが可能となった。

監督就任から約1カ月、次々と改革を進めてきた。大山を一塁、佐藤輝を三塁で固定することを明言。今季まで正遊撃手だった中野を二塁に挑戦させるなど、具体策を示してきた。投手陣には直球の質向上を目的に、高知・安芸での秋季キャンプで第2クールまでブルペン投球の「直球縛り」指令を出した。先発左腕で1年間ローテーションを守った投手は伊藤将だけ。手薄な状態にあったポジションの増強に動く。

岩貞が先発復帰となれば、実に3年ぶり。入団当初から貴重な先発左腕として投げ続け、先発ローテに定着した3年目の16年には2桁勝利を挙げた。20年のシーズン後半から中継ぎに転向となり、今季は自己最多の53試合に登板して11ホールド、防御率2.57と奮闘。さらに自己最速を更新する154キロを計測するなど、まだまだ伸びしろたっぷりだ。

チーム残留を表明した際に岩貞は自身の希望については「今、若いタイガースで、僕らがわがままを言ってやるべきではないと思う。首脳陣の方たちと意見を交わしながら必要とされる場所で投げるという姿を、若い投手に対して見せるべきだと思う。(先発、中継ぎ含め)チームのピースになれるようにという形でと思ってます」と話していた。

指揮官は就任直後の10月下旬に岩貞の起用法について「(評論家として)上から見ていた中では岩貞、岩崎は先発(タイプ)と思っていた」と明かしていた。来季からは背番号も17から14に変わる左腕が心機一転、先発として岡田阪神を支えていく。

<岡田改革アラカルト>

◆ポジション固定 10月16日の監督就任会見で「大山がファーストで、佐藤(輝)がサード」と明言。「全試合変えない。代走も送らない。そういう気持ちでやらないと、中心選手でチームを引っ張っていけない」。また、今季まで併用制だった捕手についても固定を言及。二遊間のベンチ入りはレギュラーと控えの2人ずつの4枠だけと明言し、試合の8割をレギュラーで固定する考えを示した。

◆二遊間改革 守備面では「センターラインを固めたい」と話し、今季正遊撃手の中野については「中野のバットは必要だからね。ちょっと肩とかね」と二塁転向を示唆。また10月に宮崎で実施されたフェニックスリーグで、平田2軍監督(現ヘッドコーチ)に今季二塁で起用された小幡の遊撃固定を指示した。

◆「新JFK」は5人? 勝ちパターンについて「3枚じゃあかんもんな。5枚くらいはほしい」と説明。

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