29万キロの感謝を込めて-。巨人ドラフト4位の創価大・門脇誠内野手(21)が18日、都内のホテルで仮契約を結んだ。契約金5000万円、年俸840万円(金額は推定)で合意すると、3歳の頃から男手ひとつで育ててくれた父寿光さん(50)へ「車を買ってあげたい」と語った。

門脇が小学2年の頃から現在に至るまで乗り続けるダイハツの軽自動車「エッセ」。奈良から創価高(西東京)に進学したこともあり走行距離は約29万キロにもおよぶ。大学1年春からレギュラーをつかみ、4年間全イニングに出場した鉄人とも重なるタフ車だが、さすがに限界が近い。

父は照れくさそうに「いらねえよ」と言ったが気持ちは変わらない。「試合のある土日に奈良から東京まで毎日来てくれていたのを見ていた。本当に小さい頃から父がいなければ野球もやってないぐらい」と心から感謝した。

車のプレゼントは恩返しの1ページに過ぎない。「1軍で全試合出場を何年も続けることが最大の恩返しになる」。連続試合フルイニング出場記録を持つ金本知憲氏のような選手を目指す。既にYouTubeで秋季キャンプの映像をチェック。同様のメニューをこなし「鉄人」への準備を進めている。【三須一紀】

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