最下位からの逆襲を期す立浪中日が、4日間で2度の血の入れ替えを断行した。京田陽太内野手(28)とDeNA砂田毅樹投手(27)の交換トレードが18日、両球団から発表された。中日は15日に阿部寿樹内野手と楽天涌井とのトレードを成立させたばかり。二塁阿部、遊撃京田のコンビで、19年から二遊間を形成してきた主力野手2人を放出する形で、投手陣の整備を優先させた。

救援左腕は急務の補強ポイントだった。福が今季終盤に、国が難病指定する黄色靱帯(じんたい)骨化症を発症して手術を受け、復帰時期は不透明。岡田はサイドスローに改造中で、圧倒的にコマ数が足りない。加藤球団代表は「左投手がほしかった」と説明。今季はチャンスに恵まれなかったが、18年に70試合登板を果たしたスペシャリストは絶好のターゲットだった。

京田は17年に新人王を獲得し、昨季まで正遊撃手として活躍。だが、今季は極度の打撃不振で、5月4日DeNA戦(横浜)では立浪監督が試合途中での名古屋に強制送還して、ファーム落ちさせたこともあった。二塁守備も初挑戦したが43試合、打率1割7分2厘、3本塁打、8打点。加藤代表は「ウチにいるより、他球団で心機一転、頑張ってくれた方が成績が残せるという判断」と明かした。

得点力が課題のチームで主力野手2人の放出はレアケースだ。だが立浪監督は広いバンテリンドームでディフェンス重視を掲げており、方針に沿った先発&中継ぎ強化といえる。また、高卒2年目の土田龍空内野手が遊撃で台頭し、ドラフトでは明大・村松開人(21)ら指名7人中、4人が即戦力内野手。内野の世代交代に一定のメドがついたことも、大胆なトレードを後押ししたようだ。立浪監督はドミニカ共和国のウインターリーグを視察中。次は大砲取りで巻き返しの地盤を固める。

▽中日は1桁背番号の4選手が退団するオフになった。1京田(DeNA移籍)、5阿部(楽天移籍)、6平田(自由契約)、9福留(現役引退)。

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