4年連続Bクラスから日本一を目指す日本ハム。稲葉GMは「キャッチャ-は補強ポイントだと考えていた」と、はっきり言った。

新庄監督がトライアウトと位置付けた今季。捕手陣は支配下の7選手全員がスタメンマスクを経験した。打撃面でもある程度の結果を残した宇佐見の67試合が最多で、清水19試合、石川亮18試合(オリックスに移籍)、古川裕16試合、梅林15試合、郡6試合、田宮2試合。アピール成功と言えるのは、宇佐見だけ。この結果を踏まえて球団も補強に動いた。

北海道移転後の日本ハムは、チームが好成績を残したシーズンは必ず主力級捕手が2人以上、躍動してきた歴史がある。移転後初のリーグ優勝と日本一を達成した06年は高橋信、鶴岡がスタメンを分け合い、中嶋(現オリックス監督)がリリーフ捕手を務めて3捕手がフル回転。リーグ優勝した09年と12年は鶴岡、大野が双璧で、移転後2度目の日本一となった16年は大野、市川が盤石だった。

レベルの高い捕手を複数そろえることで、新庄監督も目指す「守り勝つ野球」をけん引する投手陣の力を目いっぱい引き出す-。近年は整備に苦しみ、今季も課題を残した部分でもあった。そこに人的・金銭補償が必要ないCランクとみられる伏見がFA宣言。課題解消へうってつけの人材で、即座に日本一も経験した地元北海道出身捕手の獲得へ動くのは必然だった。【木下大輔】

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