中日は26日、ロッテ加藤匠馬捕手(30)を無償トレードで獲得したと発表した。21年6月に加藤翔とのトレードで放出して以来の復帰で、加藤球団代表は「捕手の充実が急務なチーム状況で、ロッテ球団の理解があって話がまとまった。加藤捕手は中日投手陣の力量などをよく把握している。ロッテ、パ・リーグで学んだことを生かしてくれると期待している」と説明した。

中日の捕手登録はドラフト4位の山浅龍之介捕手(18=聖光学院)を含めて6人。そのうち右肘などの手術を受けた石橋がリハビリ中で、郡司も打力を生かすため外野に挑戦するなど強化ポイントだった。一方、今季の加藤匠は高卒1年目の松川らの台頭もあり24試合と出番を減らし、中日の思惑と合致した。今オフは楽天涌井と阿部、DeNA砂田と京田の交換トレードも成立させ、3件目となる。

加藤匠は「プロで優勝したことがないので、立浪監督の胴上げを目標に、そのピースとなれるように頑張りたい」とロッテ球団を通じてコメント。1年半ぶりの復帰で、翔平、翼と合わせて加藤姓は3人となり、球団代表も加藤だ。“勝とう”カルテットで来季12年ぶりのV奪回をうかがう。

◆加藤匠馬(かとう・たくま)1992年(平4)4月29日、三重県生まれ。三重-青学大を経て14年ドラフト5位で中日に入団。強肩捕手として、19年は92試合に出場。21年6月に加藤翔とのトレードでロッテに移籍。毎年1月の自主トレは中日大島らと行っている。通算207試合出場で打率1割7分8厘、2本塁打、18打点。175センチ、76キロ。右投げ右打ち。