いざ、逆襲へ。巨人が20日、都内ホテルでスタッフ会議を開催した。総大将の原辰徳監督(64)以下、首脳陣、スタッフが集結。山口寿一オーナー(65)から「優勝が必達目標」と厳命を受けた。

昨季は4位Bクラスに沈んだ。阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチもベテラン勢にも妥協なき厳しさを強調していく姿勢を示した。3年ぶりのリーグ優勝、その先にある11年ぶりの日本一を奪回する。

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阿部ヘッド兼バッテリーコーチが、妥協なき参謀として原監督を支える。スタッフ会議では「現役の時は何度か優勝して日本一にもならせてもらった。そこでは多少の貢献はできたかなと思うけれど、指導者になって一切貢献できていないなと思っている。『指導者になって監督を男にしたい』とみんなの前では言わせていただきました」と誓いを立てた。

勝つために厳しさを求める。チーム全体に「ここ数年、勝っていないから、特別扱いする気もない。厳しいかもしれないけれどそれがプロだと思うので」と強調。S班でキャンプをスタートする中島、松田、長野のベテラン勢に対しても「『S班』じゃなくて『慎之助(S)班』だから」とジョークを飛ばしつつ「ベテランを3人は(1軍に)置けないよというのは言っている。3人で競争してくれと」と容赦はない。

○…大久保打撃チーフコーチが、明確な打撃の数字の指標を掲げた。「得点圏打率3割」「バント成功率8割」「ボールを振らない率20%」を設定した。勝負強い打線に加え、犠打の世界記録を持つ川相1軍総合コーチにバント練習は一任。四球増を目指して選球眼も磨く。一方でチーム打撃を推奨するため、打率は求めない。「足が使えれば、監督にいろんな戦法をお願いできる」と“デーブ流打線”を組み立てていく。

○…阿波野投手チーフコーチが、投手陣の守備力向上を春季キャンプのテーマに掲げた。「それぞれ選手は個性がある」と1つの枠にはめた指導はしないスタイルだが、昨季は投手陣のエラーがリーグ最多の17失策を数えた。チーム全体で課題をつぶすべく「1、2、3軍でこういう練習をしていこうということは共有した。1軍だけじゃなく、みんなでやっていかなきゃいけない」と話した。

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