“黄金バット”で開幕1軍だ! 次代の投打“二刀流”日本ハムのドラフト1位矢沢宏太投手(22=日体大)が21日、新人合同自主トレを行う千葉・鎌ケ谷で、好打の秘訣(ひけつ)を明かした。

打撃練習では2本のバットを愛用中。そのうちの1本、黄金に輝く木製バットにポイントがあった。2月1日から沖縄で始まる春季キャンプは1軍スタート。初日の紅白戦で、WBCの侍ジャパンに内定した伊藤大海投手(23)との対決も熱望した。

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金色だけど、金属バットではない。新人合同自主トレ第4クール初日。室内練習場でフリー打撃を行う矢沢の手には、黄金に輝く木製バットが握られていた。白木のバットと交互に打つのがお約束だ。打撃用の手袋も白と金、グラブも紺と金に、灰色と金の2種。どの道具にも“勝者の色”である金色が光る。メーカー側のチョイスだが「気に入っています。負けず嫌いですし、走ることも投げることも負けたくないという気持ちはあります」と笑った。

“黄金バット”は、新庄監督も現役時代に球宴で使用したことがある。矢沢のバットはあくまで練習用で、試合用よりグリップエンドが大きいのが特徴だ。「左利きなので、どうしても左手が強くて早く(手首を)返しちゃう。あえて力が入らないようなグリップで、右手を意識するようにしている」。打撃フォームを保つため、このバットは欠かせない存在なのだ。

春季キャンプは1軍スタート。初日の2月1日に行われる紅白戦で「伊藤大海さんの真っすぐを打席で見てみたい」と、WBCの侍ジャパンに内定した伊藤との対戦を願う。日体大1年の時に参加した大学日本代表の選考合宿。ほぼ真っすぐだけで、打者を抑えていた伊藤の姿が印象的だったからだ。「そんなに圧倒できる真っすぐって、どんなだろうって。それを打席で感じたい」。一流を体感することで、早くプロのレベルを知る-。「1年間通してずっと1軍に居続けたい」と言う次代の“二刀流”は「結果はどうあれ、自分のスイングをしっかりしたい」。出場すればプロ初実戦となる紅白戦へ意気込んだ。【中島宙恵】

○…春季キャンプの1軍スタートが決まったドラフト5位奈良間大己内野手(22=立正大)は「緊張が、より高まった。まずは(キャンプ)初日の実戦(紅白戦)」。千葉・鎌ケ谷の新人合同自主トレでは、打撃で重心が開く癖を修正中。キャンプでは「雰囲気に早く慣れたい」。指南役には高校ジャパンで一緒だった同学年の吉田が最適で「知り合いがいるのは大きい」と、頼りにする。

◆バットの色 野球規則では使用可能な色が決められている。現在はバットの素材そのものの色、ダークブラウン、赤褐色、淡黄色及び黒と規定されている。黒以外は木目が目視できること。かつてはどんな色でもOKだった。47年に巨人川上が赤バット、東急大下が青バットを使用して人気になった。ただ、バットの不正加工を隠すことを防ぐために64年に着色が禁止に。木地が分かる範囲でのダークブラウンが解禁されたのが81年、02年に赤褐色、05年に黒が認められた。

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