ロッテは28日、前レッドソックスの沢村拓一投手(34)の入団が決まったと発表した。3年ぶりの復帰になり、背番号は54。

義理堅い男らしい決断だった。かつて、沢村はチームを選択する時の条件について「自分が、そのチームで命懸けで腕を振れるかです」と言った。レッドソックスからFAになって、何度も何度も己の心に問いかけたことだろう。今季もメジャーでプレーする思いはありながら、恩義を感じるロッテからのオファーが届いた時点で、3年前の恩返しに心が傾くのは、自然な流れだった。

根底にあったのは、ロッテへの感謝の思いだった。20年途中にトレードで移籍。巨人では3軍降格のどん底も味わった自身を求めてくれ、その思いに応えるようにリーグ2位でのCS進出に貢献した。同年オフに海外FA権を行使した際にも、残留を熱望された一方で、夢のメジャー挑戦への理解も示し、思いを尊重してくれた。愛するロッテ、熱いファンへ剛腕の恩返しが始まる。【久保賢吾】

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