次代の“ミスターサブマリン”は俺だ! 日本ハム鈴木健矢投手(25)が28日、沖縄・名護で先乗り自主トレに参加。昨季から下手投げに転向した右腕は今オフ、日本製鉄かずさマジックで監督を務める元ロッテ渡辺俊介氏(46)の元を訪れ、弟子入りした。下手投げの第一人者から、握りやフォームの指南を受けた。開幕ローテーション入りを目指しており、大先輩の教えを胸にキャンプで猛アピールするつもりだ。

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「僕が行っても全然理解できないと思っていた」。昨季から下手投げに転向した鈴木は当初、ミスターサブマリンこと渡辺氏の指南を受けるべきか迷っていた。周囲からの「聞いてみた方がいい」との後押しを受け、弟子入りを決意。同僚の玉井を通じてアポイントを取り、かずさマジックの本拠地、君津球場へ向かった。同氏からは速球の握りやフォームについてアドバイスを受けた。特にシュート気味に沈む速球については、「どう浮き上がらせるか、どうリリースするかを教えてもらった」と大きなヒントを持ち帰った。

千葉出身の鈴木にとって、ロッテで活躍した渡辺氏は憧れの存在であり、下手投げとなった今は目指す投手像そのものになった。「小さいころからアンダースローと言えば俊介さん。そこを目指していきたい」。昨季、新庄監督からの指令を受け、横手から下手へ転向した。その成果は成績にも表れ、救援で登板した昨年6月にプロ初勝利、9月には先発として1勝を挙げた。大きな手応えを感じた昨季について「シーズン後半からいい形で抑えられるようになった」と振り返る。

プロ4年目の今季は、開幕ローテーション入りを果たし、昨季以上の白星を積み上げるつもりだ。この日はブルペンで約80球を投げ込み、早くもキャンプ中の紅白戦での先発起用を想定し、ギアを上げている。「とにかく実戦で結果を出すしかない。いい結果、いい内容を目指してやっていきたい」と鼻息は荒い。登板するかは未定だが、キャンプ初日の紅白戦に照準を合わせ、投げ込みを続けていく。「2月1日に投げられるように準備してきた。これからまた出力を上げてやっていきたい」と話した。下手投げの師匠からの教えを糧に、先発ローテーションの一角へと急浮上する。【石井翔太】

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