その背中は大きくなった。巨人長野久義外野手(38)が28日、川崎市のジャイアンツ球場で自主トレを公開した。5年ぶりに古巣復帰して迎えるシーズンへ「元気な姿を見せられるように」と掲げた。広島移籍後から取り入れるウエートトレーニングの効果もあり体格はスケールアップした。言わずもがなの経験値を携えた「背番号7」がピースに加わる。

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5年ぶりに古巣に復帰した長野が取り囲む報道陣を見渡した。今オフの自主トレの拠点を問われると「場所は秘密です。知らない人ばっかりなので。仲良くなったら話しますので。どんどん声をかけてください」といたずらっぽく言った。ジョークを交えてけん制しつつも、周囲への気遣いと気配りは健在だった。

この日は午前中に都内で自主トレを行い、当初は午後を休養に充てるはずだった。ユニホーム姿で球団の写真撮影後にトレーニングウエアに着替えて囲み取材に応じた。大口はたたかず「元気な姿を見せられるように。まずは試合に出ることをもちろん目指してやらない野球選手はいないと思うので。そこはしっかりと(試合に)出る準備をしたいと思います」とだけ言った。

約5分間のキャッチボールをして1度は切り上げようとしたが引き返すと、塁間の半分の距離を1往復だけ走った。報道陣向けの写真撮影用も「代走はね、出なくてもいいように。しっかりと走っておくので、そこはちょっと見てほしいですね」と軽快な足取りだった。

オフ期間はウエートトレーニングを重点的に取り入れた。4年間在籍した広島時代のチームメートの影響で「それで一緒にやってみて、すごく良かった。続けたいと思ってやっている。ケガをしない。それもあると思うので」と厚い胸板と一回り大きくなった背中から自主トレの成果が見て取れた。昨季は58試合で打率2割1分1厘、3本塁打にとどまった。もうひと花、もうふた花、背番号7が輝きを取り戻す。【上田悠太】

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