阪神ヨハン・ミエセス外野手(27=レッドソックス3A)はやる気満々助っ人だ。

キャンプインを目前に控えた30日、沖縄・宜野座での先乗り合同自主トレに合流。トレードマークの髪を編み込んだドレッドヘアを束ね、助っ人一番乗りで足を踏み入れた。「シーズンに向けて、いち早く準備したほうがいいのは間違いなくあったので来ました」。新天地の日本で、成功を勝ち取る決意の現れだ。

岡田監督の期待も大きい打撃は前評判通り、豪快だった。フリー打撃では低い弾道の鋭い打球を放ちながら47スイングし、3本の柵越えを披露。うち1本は左翼後方への推定130メートルの特大弾だった。三塁で見守った佐藤輝も「ワーオ!!」と仰天のリアクション。マイナー通算140本塁打を誇る本人は「感触はよかったよ」と納得顔だった。

阪神新助っ人の宜野座先乗り合同自主トレ参加は、14年の呉昇桓以来で、03年の合同自主トレ開始後、野手では球団史上初めてだ。その最強守護神から、21年東京五輪の3位決定戦・韓国戦(横浜)で、左翼越えの特大2ランを放って勝利を導いたのも不思議な縁。阪神野手が誰も参加してこなかった合同自主トレへの合流は「1年間活躍するために、勉強しながら準備していきたい」という気合、ハングリー精神の表れだ。

新助っ人は、初日からナインの心をがっちりつかんだ。三列縦隊で歩調を合わせる「連隊歩調」では、岩崎から先頭に誘導されるなど、歓迎ムード。合流前は「不安もあった」というが、仲間からのアシストも受け、チームに溶け込んだ。

シートノックでは、井上、高山と右翼に就いた。一度落球もあったが、その後は丁寧に捕球。終了後、中野に「ナカーノ! バモス(頑張れ)!」と積極的に声がけ。片言の日本語で「オサキデス!」と会釈しながら帰りの車に乗り込んだ。「自分の中では楽しむことが大事。日本語も覚えながら、コミュニケーション取りたい」。早くチームに貢献したい気持ちを行動で示した背番号55。全力でジャパンドリームをつかみにいく。【三宅ひとみ】

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