楽天の“紫紺コンビ”が、絶妙なかけ合いを見せた。島内宏明外野手(33)が2日、誕生日を迎え、中日から新加入した明大同期の阿部寿樹内野手(33)が、ケーキを持ってお祝いした。大学時代から「島ちゃん」「阿部ちゃん」と呼び合う仲。阿部も主砲のアシストで早くもチームになじみつつある。試合でも2人で活躍して、チームを勝利に導いていく。

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キャンプ2日目のお昼時。イスにポツンと座る島内の元へ、阿部が照れくさそうに登場した。ケーキを渡し、島内がロウソクの火を消すと、笑顔で拍手。「おいしいよー」と、島内に食べさせた。最終的にはお互いに食べさせ合う展開に。結婚披露宴のファーストバイトさながらの光景に、笑いが起こった。

“コンビ再結成”にサポートも欠かさない。キャンプ開幕前日は、島内が阿部に球団関係者を紹介して回った。その後も隣でアップするなど、溶け込める手助け。阿部は「チームの動き方とか教えてもらっているのですごく助かってます」と感謝するも、島内は「教えてないです」と否定した。

息ピッタリ。抜群のコンビネーションを見せる。島内は、3年連続の打撃タイトルへの思いを聞かれると「そこはお願いします」となぜか阿部に頭を下げた。「阿部ちゃんはタイトルをまだ取ったことない」と説明。阿部は「取ってください」と即座にツッコんだ。

2人で勝利に導く。4番を務める島内と、勝負強さが光る阿部の打撃がかみ合えば、チームに新たな得点パターンが生まれる。互いに実力を認め合い、島内は阿部の打撃を「ロマン砲」と評する。島内は「(阿部が)いい打順を打ちたいと言っていたので、しっかり任せていきたい」。阿部は顔をしかめたが「お互いに高いレベルでやれたら。2人でタイトル争いできるように頑張っていきたい」と闘志を燃やした。切磋琢磨(せっさたくま)して、チームを引っ張る。グラウンド内外で「島ちゃん」「阿部ちゃん」から目が離せない。【湯本勝大】

○…新外国人のマニー・バニュエロス投手(31=パイレーツ)が、キャンプ2日目で初めてブルペン入りした。捕手に座ってもらい、カーブとチェンジアップを交ぜながら46球。「両サイドにもボールをコントロールできたし、強いボールも投げられたので良かった」とうなずいた。来日前から球団に日本の球を送ってもらい、感覚は適応済み。状態をさらに上げ、2月中の実戦登板を目指す。

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