広島秋山翔吾外野手(34)が3日、初めて新井監督から直接指導を受けた。5日間ある第1クール中日となり、全体練習は軽めのメニューとなる中、秋山は1人、居残り特打を行った。

前日2日まで一部別メニューだった秋山は、この日は投手が登板したフリー打撃に志願して参加した。遠藤を相手に11スイングで安打性は2本だった。その後のローテーション打撃でにも参加。オフから取り組んできたミートポイントを前に修正した打撃に違和感を感じた。「あまりバットに伝わっていない。バランスが取れていないなというのはあった」。上体が投手側に動いている感覚が気になり、全体練習後に自ら特打を課した。

朝山打撃コーチから新井監督に伝わり、指揮官から直接指導を受けた。約20分、言葉や身ぶり手ぶりによる指導を受けながら、バットを振った。「自分では(投手側に上体が)行っている感じなんだけど、思ったよりそんなに行っていないから大丈夫だよと。打ちにいく動作の許容範囲内だから崩れる心配もないし、(スイングの)スイッチも入らないと。かなりポジティブに、なるほどなという時間、きっかけはもらったと思います」。指揮官からの直接指導をきっかけに方向性が明確となった。

新井監督は「彼ほどの実績と経験があれば、キャンプでいろいろ試せばいいと思う。自分がやりたいように。結果に関係なく、どんどん試してと言った」と信頼を口にする。

今春は自身の立場が安泰だと思っていない。外野のポジションを死守すべく、例年より追い込み、早めに仕上げてきた。春季キャンプ3日目に投手の生きた球を見たのも、キャリア最速といえる。「最終的にいい数字が残るよう、引き出しの1つになってくれたらいいなというところです」。新たな打法習得へ、1軍キャンプ最年長はバットを振り続ける。【前原淳】

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