新庄監督も期待する高卒2年目右腕が対外試合の“開幕投手”に抜てきされた。日本ハム畔柳亨丞投手(19)が9日の韓国サムスンとの練習試合(名護)で先発することが4日、分かった。沖縄・名護キャンプ初日の紅白戦(同)でも“開幕投手”として先発し、1回1安打無失点。2回を投げる予定の9日へ向けて、この日はブルペン入りして調整した。先発ローテ争いのダークホースが、チャンスをものにする。

   ◇   ◇   ◇

期待の有望株が“開幕投手”の座をゲットした。今季初の対外試合となる9日韓国サムスン戦で、畔柳が1日の紅白戦に続いて“開幕投手”に抜てきされた。「中継ぎで投げると思っていたので…。先発と聞いて、びっくりした」。度胸たっぷりの19歳も、初々しいリアクションで現実をのみこんだ。それでも、気後れはしない。高卒2年目右腕は、すぐに気合とスイッチが入った。

畔柳 1年間、1軍で投げ続けるのが目標。投手陣の競争に勝たなきゃいけないので、試合に向けてしっかり準備していきたい。次もゼロで抑えられるように頑張りたい。

新庄監督の期待は高い。昨季終了後のフェニックスリーグを視察した指揮官は、好投した畔柳を絶賛。昨年11月に東京ドームで行われた侍ジャパンとの強化試合で起用する方針を固めていた。直後に打球直撃の影響で日本代表相手の登板は白紙となってしまったが、1年目から150キロ超えの直球を軸にした投げっぷりの良さが買われていた。キャンプ初日の紅白戦でも1回1安打無失点。しっかり状態をキャンプインに合わせてきたことで、再び大きなチャンスが巡ってきた。

今度はアピール機会を逃さない。この日は2度、ブルペン入りした。午前に57球を投げ込んだが、納得できず。「本当にばらばらでリリースのタイミングも合わなかった。これはちょっとやめておこうと思って」と、1度はブルペンから退出したが、コーチ陣の助言を受けて午後には立ち投げで約50球を投げ込んで、修正を図った。「ある程度、自分が思った球を投げられたので修正できたかなと思います」と、いい感触で1日を終えた。

9日に結果を残せば、開幕1軍への道も開けてくる。「投手陣は競争ですし、その競争に勝っていかなきゃならない。(先発登板まで)あと4日間、いい準備ができれば、結果もついてくる」。新時代に台頭してほしい先発ローテのダークホースが、貪欲に結果を求める。

○…根本がブルペン入りし、直球を中心に128球を投げ込んだ。「100球以上は投げたいと思っていた。真っすぐを多めに意識して強い球を投げた。けっこう良かったと思う」と振り返った。左打者を立たせた投球に多くの球数を割いた。「初日の紅白戦で、左打者に腕が振れなかった感じがあったので。左打者への感覚をもう少し上げられたら」と語った。

【写真速報】今キャンプ初の週末 野茂さん、黒田さん、清原さんも来た! 球場には大勢のファン