西武、巨人、オリックスで活躍した清原和博氏(55)が中日石川昂弥内野手(21)の覚醒を予告した。5日、中日の沖縄・読谷2軍キャンプを訪問。ランチ特打で18本の柵越えを披露した石川昂について「去年よりはるかにいい。打つ事に関しては仕上がっている」と復活に太鼓判を押した。

現役通算525本塁打のアーチストも、主役を拍手でベンチに出迎えた。右翼、左翼、中堅への全方向に柵越えを連発。特打で62スイング中、18本塁打を披露した石川昂をたたえた。

「フリー打撃2日目であれだけ右へ左へバックスクリーンへすごい打球を打っていた。体もひと回り大きくなっている。去年見たときよりはるかに良かった」

石川昂は3年目の昨年、開幕1軍発進。スタメン三塁を任されたが、5月のオリックスとの交流戦で、左膝靱帯(じんたい)損傷。手術を受けシーズンを棒に振った。今年はリハビリ組で2軍キャンプスタートしている。「左膝をケガしたことでいろんな思い、自分を見つめなおすこと、ケガが続きから脱したい、という気持ちが打球に表れていた」と、清原氏は打球からあふれる意気込みも感じ取っていた。自身も故障に悩まされた清原氏はベンチで「膝のことを大事にしてほしい。ちゃんとケアしてね」と、エールを送った。

「しっかりしたスイングをしていた。(故障した)左膝であれだけ踏ん張れれば、バッティングの方は問題ない。球に力も伝わっていた。軽々と振って、あれだけの飛距離を出す。本当すごい打球」。和製大砲の名をほしいままにしたレジェンドが、竜の大砲候補の飛躍に大きな期待を寄せた。【伊東大介】

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