阪神の新助っ人のシェルドン・ノイジー外野手(28=アスレチックス)が、デビュー戦で安打&激走のハッスルプレーを連発した。

1軍紅白戦に3番左翼で出場。見せ場は6回2死で迎えた第3打席だ。左腕渡辺雄の甘く入った変化球をぎりぎりまで呼びこみ、右中間にはじき返した。来日初安打に気を緩めず、猛ダッシュで一気に二塁を陥れた。その後ミエセスの中前打で再び激走し、初得点のおまけもつけ、満足の笑みがはじけた。

ノイジー 甘い球を見逃さず打つことができた。(凡退した)1、2打席目はなかなか打てる球がなかった。最後は甘い球を打ち損じせずに打てたよ。

05年の優勝に貢献したアンディー・シーツの再来を期待される「3番左翼」候補。その前評判にたがわず、広角打法も披露した。空振り三振に倒れた第1打席は甘く入った村上の変化球を引っ張り込んだ。判定はまさかのファウルだったが、実際の打球は左翼線のフェアゾーンに弾んでいた。マルチ安打デビューは惜しくも幻になったが、実戦派を強烈にアピールした。

岡田監督も満足そうにうなずいた。特に感心したのは、際どいボールをストライク判定されたあとに見せた高い適応能力だ。「変化球の外(のボール)を振らんかったけど、(判定で)ストライク取られたら最後、振りにいきおったわ。日本の投手に慣れるというか、そこからやと思ってたけど。2月の10日ぐらいの感じでは、対応的にはいいんちゃうんかな」。今後についても「相手チームの投手とか、どんどん(打席に)立たせた方が、慣れるという意味ではいいわな」と対戦相手に隠さず、経験を積ませていく考えだ。

米国ではまだキャンプ開始直後のこの時期。7日のシート打撃でも、桐敷から左中間への135メートル特大弾でパワーを証明した。「シーズンが始まる前にいろんな投手と対戦できるのは良い。いろいろな調整を考えられるので、良い機会だと思う」。早くも3番確定の勢い。18年ぶりの「アレ」へ、日に日に存在感が高まっている。【波部俊之介】

○…岡田監督がNPBの審判団に注文した。この日は1軍紅白戦では若い審判員が、2軍紅白戦はベテランの審判員が球審を務めた。1軍紅白戦に出場したノイジーの打席のストライクゾーンの判定に疑問を抱き、「ちょっとお前、もうちょっと若い審判を後(2軍戦)にしてくれよ。逆やろ」と苦笑い。ノイジーがボールと思って見逃したコースがストライクと判定されたことで「ストライクを取られたらそれを気にしおるからな。それがストライクゾーンかなと思われてもあかんから」と苦言を呈した。

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