「新井カープ」の第1号は34歳の秋山翔吾外野手だった。1軍の宮崎・日南キャンプで初の紅白戦を開催。紅組の「1番中堅」で出場すると6回、藤井のフォークを右翼に運ぶ同点2ランを放った。「記憶に残るもんじゃないでしょ。1号の中でも、一番意味がないのが紅白戦の1号」と笑った。

だが今後、意味を持つ一打になるかもしれない。途中加入した昨季はすべて3番で出場。西武時代は1番が定位置だった。この日は速球狙いで第1打席から積極的に振りにいった。「1番打者がどういう姿勢がいいかはチームカラーもあるので」と言葉を選んだが、多様なアプローチで先陣を切れるのは間違いない。

新井監督は「いい本塁打。(打順の)意図はございません。いろいろなパターンをこれからやってみようと思っています」とにんまり。初の広島春季キャンプで攻守にキレ味鋭い動きを見せる背番号9が、本領発揮の気配だ。【柏原誠】

○…新井監督が就任後初実戦となった紅白戦に満足げだった。試合後満面の笑顔を浮かべ「今日は良かった」と自ら切り出した。2軍から合流した韮沢、曽根、高橋昂、薮田、アドゥワらの名前を挙げ「すごくいいものを見せてくれた。もちろん、1軍で今やっている若い選手も。田村もね」とうなずいた。17日から始まる沖縄2次キャンプの選手選考も白熱してきた。

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