プロ1号で開幕3番に大前進だ。阪神のドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が日本ハム戦の3回、左翼席へ先制決勝の2ランをかっ飛ばした。

  ◇  ◇  ◇

森下の父、善文さん(54)もプロ1号を喜んだ。「長打を打てたこと、勝利に導く打点を挙げたこと、何より不完全燃焼で終わった甲子園での初ホームランは本当に本当にうれしかったのではないかな」。

東海大相模(神奈川)3年時、18年のセンバツに出場。15打数4安打と活躍したが、ホームランはなかった。4強まで勝ち進んだものの「本人は不完全燃焼に終わり自信をなくしていました」と当時を振り返る。

高校通算57本塁打で、すでにプロ注目の存在。周囲からプロ志望届提出を勧められる中、中大への進学を決めた。「当時から自分の実力や立ち位置が良く分かる子でした。今も自分が求められている役割を良く分かっていると思います」。

6年越しに聖地で放った感触十分の1発。「また一つ殻が破れたのかなと思います」。息子の成長を感じる豪快アーチとなった。【三宅ひとみ】