巨人菅野智之投手(33)が“引き出し”を開けた。20年の投球フォームを再現した。グラブを二塁方向に動かすところから始動する特徴的なフォームで23年シーズンの開幕を見据えた。

オリックスとのオープン戦に先発し、4回1安打無失点。「当分これでいこうかなと思いますけど。もうちょっと躍動感だったり力感が出てくればいいなと思いますけど」と、現状を把握した上で最善の決断を下した。

今季は2月のキャンプ中から投球フォームの模索が続いていた。ノーワインドアップではなく、セットポジションで試行錯誤を続けた。久保巡回投手コーチの助言を受け入れた上で「疲れてきたときはうまく下半身が使えなかったりとか、自分の中に自信がないというか。1回自分の形を固めようかなという感じでやっています」と理想と現実のはざまで自問自答した。

視線の先には6年連続9度目の開幕投手がある。「あそこに上がりたいですし、上がらないといけないと僕は思っている」と大役には特別な思いを抱く。次回登板は東京ドームに戻っての18日からの日本ハム2連戦が有力となる。「次はもうちょっと長い回を投げると思う。監督もそこらへんで答え出すと言っているので、いい回答をできれば」と菅野。エースの引き出しには変幻自在なフォームと経験値がある。【為田聡史】

▽巨人原監督(菅野の投球内容に)「緩急をつけながらね、まあまあだったんじゃないでしょうかね」

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