阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22=中大)が、近本光司外野手(28)から“太陽との付き合い方”を伝授された。17日からのヤクルト3連戦を前に、神宮コブシ球場で全体練習に参加。外野ノックで太陽と重なる飛球に悪戦苦闘したが、近本先生の熱血アドバイスでコツをつかんだ。シーズンでもデーゲーム対策は重要。右翼レギュラーの筆頭候補が守備も進化させる。

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神宮球場にほど近い真昼のコブシ球場。森下は筒井コーチのフライノックを何度も捕球し損ねた。太陽と重なった飛球を落球したり、見失ったり。コロコロと転がる白球を追いかけては拾う繰り返し…。四苦八苦する姿を見かねた“近本先生”が手を差し伸べた。

近本 太陽を外す。落下地点に入らない。あえて外して、太陽から球が出てくるのを待つ感じです。

2年連続ゴールデングラブ賞を受賞中の名手から身振り手振りで伝授されたのは、太陽との付き合い方だった。飛球が最高到達点に達するまで、落下地点に入るのはNG。落ち始めたところで落下地点に入る。この方が捕球しやすい。森下も目からうろこの連続だった。

森下 神宮はまぶしかったり、打球が少し見づらいところがある。太陽の外し方は初めて聞いたので、すごくためになりました。

授かった金言でコツを覚え、捕球のタイミングもつかめたようす。これでデーゲーム対策もばっちり。近本もほっとしていた。

近本 森下は『あ、見える見える!』って言ってました(笑い)。本人じゃどうしようもないなっていう(感じで)。全然捕れてなかったんで。答えを言うだけじゃあれなんで、本人が『何で捕られへんねん。どうしたらいいんやろ』と感じることも必要だと思う。

森下にとって、17日からヤクルト3連戦を戦う神宮は、東都リーグでドラフト1位の下地をつくったメインスタジアムだ。「大学時代ずっとやっていたグラウンド。ハマスタよりかは感覚はあるかなと思います」。横浜凱旋(がいせん)の14日DeNA戦では両親の前で豪快な2ランを決めた。今度は大学時最後の打席で本塁打を放った神宮で、右翼レギュラーの筆頭候補が攻守で輝く。【三宅ひとみ】

 

○…青柳が先発予定の17日ヤクルト戦に闘志を燃やした。「(2年連続優勝の)ヤクルトに勝ち越すことができたら、去年よりいい順位にいけると思う。意識しすぎないようにしてますけど、負けたくない気持ちはある」。14日からのDeNA2連戦(横浜)にも同行し「注意しなきゃいけないバッターはしっかり見られた」とにやり。岡田監督から通達されている31日の開幕DeNA戦の勝利もイメージもできたようだ。

○…新外国人のヨハン・ミエセス外野手(27=レッドソックス3A)が1軍本隊に合流した。発熱の影響で10日の日本ハム戦を欠場し、その後は別メニュー調整。「いい状態で健康になっています」と笑顔を見せた。17日のヤクルト戦は9日のオリックス戦以来6試合ぶりの実戦。「結果は自分でコントロールできない。全力で楽しみながらやりたい」。ノリノリのミエちゃん劇場が復活なるか。