新球場構想仕掛け人で、推進役を担った「ファイターズ スポーツ&エンターテイメント」の前沢賢取締役事業統轄本部長(48)は、歴史的開幕にも「むしろここから」と言う。2015年の具体的な構想スタートから8年。「工事が始まるまでは長かった。工事から約3年ですけど、後半の3年はあっという間。やっとここまでっていうのと、さあここからっていう感じですね」と口にした。

団体での観光客は既に約10万人の申し込みがある。「子供が増えている。すごいうれしいことだし、そういう子たちをがっかりさせないためにやっていきたい」。次代を担うスター候補生に夢を届ける“ステージ”。札幌ドームとは違い、自前の球場というメリットは大きい。運用方法も自分たちでコントロールできる。「今が100点だとは思ってない。我々が決めたルールっていうのは、縛られてるんじゃなくて、顧客の体験とかチーム、選手の価値を上げるため。朝令暮改でもやっていく。それができるのが我々の強さでもあるし、それは失っちゃいけない」。

想定外のことはこれまでもこれからも起こる。オープン戦ではロッカーに荷物を預ける来場者が多く「いきなりここまで多いとは思わなかった」。遠方からの観戦者が多く、ロッカーに入らなかった分はインフォメーションブースで預かり対応した。今後に向け「荷物の預かり場所を増やしていかないと」。水を飲める場所も設置する。「小さいことの積み重ねで人の印象ってガラッと変わる。小さいことが小さいとは思わずに、どれだけつぶせるか」。日々成長を繰り返し、プロ野球新時代を演出する。【永野高輔】

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