そら「3・31」の9回は湯浅よ-。阪神岡田彰布監督(65)が29日、開幕守護神を湯浅京己投手(23)に託すことを正式に明言した。侍ジャパンの一員としてWBC優勝に貢献した右腕は、同日のウエスタン・リーグのオリックス戦(杉本商事BS)で帰国後初実戦に臨んだ。6回から登板し、貫禄の1回3人斬り。視察に訪れた指揮官は白い歯を光らせ、断言した。

「本人もいくつもりやし、もう(開幕戦メンバーの)登録終わったから、いくゆうことやんか。1軍になるんやったらクローザーにいかすよ」

当初は滑りやすいとされるWBCの公式球から感覚を取り戻すまでの時間が必要になることを見越し、開幕序盤は代役守護神を立てることを検討していた。ただ、強化試合や本大会での登板を見届け、ボールを操れている姿にひと安心。帰国後のブルペンでの投球練習を見守り、「これひょっとしたらいけるんちゃうかなと思っとったからな。今日ある程度投げられたら、予定通りいけるわと」。腹の内は決まっていた。

湯浅は球場にかけつけたファンから盛大な拍手と歓声を受けてマウンドへ。先頭渡辺をフォークで三ゴロに料理し、代打山中は外角低め148キロ直球で右飛に。最後は内藤をこの日最速の149キロ直球で左飛に仕留め、わずか9球で降板。「全然問題なく、違和感なく投げられた。開幕でもっといい状態でいけるように頑張ります」。虎のリリーフエースが、3月31日DeNA戦(京セラドーム大阪)から9回のマウンドで仁王立ちする。【古財稜明】

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