まだまだ初勝利は渡さない! 楽天石井一久監督(49)は、開幕連勝へ向けて意気込んだ。3月30日の日本ハムとの開幕戦は3-1で勝利。日本ハムの新球場“エスコンフィールド1勝”を阻止した。練習日を挟み、1日の開幕2戦目は滝中瞭太投手(28)に先発マウンドを託した。10年ぶりの優勝へ向けて、ロケットスタートを目指す。

  ◇  ◇  ◇

歴史的な新球場での初試合から一夜明け、石井監督はエスコンフィールドで行われた全体練習を柔らかな表情で見守った。71年ぶりの1カードだけの開幕戦に勝利。チームをさらに勢いづけるため、カード勝ち越しを目指す。「一番小さな目標が、カード3タテされないということ。次に1勝することで、最高の形に近いのが勝ち越し。そこをできるようにするためにも、先発ピッチャーが安定して、なるべくチームを中盤まで引っ張ってほしい」と願った。

開幕戦は田中将が5回2/3を2安打1失点と力投。第2戦の先発滝中にも同様に、ゲームメークを期待している。「いいところは安定感。ドラフトで指名させてもらった時からある程度イニングを任せられる投手だなと思っている」と高い信頼を寄せている。

滝中は21年に10勝を挙げたが、昨季は2勝止まり。巻き返しへ、テークバックを小さくするフォームに変えて新シーズンに臨む。滝中は「もうやるしかないなと思っている。せっかく2戦目という役割をいただいたので、その期待に応えられるように。1戦1戦勝負だと思いますし、頑張りたい」と闘志を燃やした。

開幕2戦目であり、初完投など多くの“初”がまだまだ数多く残るが“初”の献上はごめんだ。「名誉のあるやつはいいですけど、不名誉なやつもいっぱいある。初満塁ホームラン(被弾)は多分一生残ると思う」と笑った。目指すは、丁寧にコーナーを突いての好投。開幕カード勝ち越しを決め、絶好の形で4日、楽天モバイルパークでの本拠地開幕・西武戦を迎える。【湯本勝大】