巨人が4年ぶりの開幕黒星発進を強いられた。1点差をひっくり返した最終回に苦難が待ち受けていた。守護神大勢ではなく新外国人ロペスがマウンドに上がった。岡本和の失策と相手の安打で無死一、二塁のピンチを背負った。犠打で1死二、三塁で高梨にスイッチ。中日岡林の投野選で同点、大島を申告敬遠で、なお1死満塁から高橋周に2点適時打で勝ち越された。

序盤に失った2点を追う重苦しい展開。7回までは大城卓の単打と中田翔のソロのみで攻め手を欠いた。8回に3安打を集めて一時逆転も勝ちきるまでには至らず。ベンチ入りしていた大勢について、原監督は「今日はマウンドに上げる状況ではなかったということ」。阿波野投手チーフコーチは「1日ずつ状態を確認しながら」と説明した。守護神の“早期合流”が待たれる。

■中田3打点

中田翔が孤軍奮闘の3打点をもたらしながら、開幕戦勝利に結びつかなかった。1点を追う8回2死一、二塁、右翼線へ一時逆転となる2点適時三塁打を放った。2点を追う4回には、1号ソロを放ち「インハイのストレートに差し込まれながらうまく押し込むことができました」と追い上げムードを演出。チームは今季初勝利こそ持ち越しも、1人でチームの全打点を記録した。

■ルーキー船迫3Kデビュー

26歳のオールドルーキー船迫(ふなばさま)が3者連続三振で、鮮烈なデビューを飾った。1点を追う8回に3番手で登板。アキーノ、ビシエド、木下と得意の右打者3人を直球で三振に斬った。「開幕ゲームで投げると思っていなかったが、名前を呼ばれ、スイッチが入った。いい結果が出て良かった」。勢いをもたらし、8回にチームは1度、逆転に成功した。初白星こそお預けも、存在感を示した。

◆巨人ビーディ(6回2失点で史上初の新助っ人開幕戦白星ならず)「立ち上がりはバタついたが、3回以降ヒットは打たれたけれど落ち着いて投げられたよ。大城卓のリードが良かったし先発として最低限、ゲームは作れたと思う」