ソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が、2戦連発の決勝ソロで開幕2連勝に導いた。4回先頭でロッテ種市から右翼席に運んだ。この日は3安打3打点の活躍で、15安打7得点の打線をけん引。同学年でプロ初先発だった藤井皓哉投手(26)に記念すべき白星をプレゼントした。昨季チームは破竹の開幕8連勝。今季は新4番がロケットスタートを再現させる。

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栗原のバットが、同学年右腕のメモリアルデーに花を添えた。両軍無得点の4回先頭。開幕戦から2戦連発の2号ソロを右翼席に運んだ。同じ26歳でプロ初先発だった藤井に貴重な援護点だ。「初先発ですし、早く点を取ってあげたい思いはありました」。結果的に決勝アーチとなり、藤井は先発初勝利。「勝ちをつけられて良かったです」。自身の結果より先に喜んだ。

ロッテ種市に対し、フルカウントからの8球目をとらえた。「集中して粘ることができました」。打席での集中力は、吉本亮打撃コーチも「すごく高い。打撃のレベルが一つ上がっている」と目を丸くするほどだ。今季はコンパクトなスイングを心がけて絶好調。6回2死二、三塁では中前2点適時打、8回先頭では右前打。今季初の猛打賞を記録し、開幕2試合で8打数5安打、打率6割2分5厘、2本塁打、6打点と手が付けられない。

15安打7得点の打線をけん引した新4番に、抜てきした藤本監督も「栗原のホームランで打線に勢いが出た。ホームランは魅力ですね」とニヤリ。2番近藤、3番柳田、5番牧原大、6番中村晃もそれぞれ複数安打。その中心に座る若き主砲が「素晴らしい先輩方」に負けじと躍動した。

主力に定着した20年からの直近3年は、開幕カードで36打数15安打、3本塁打、9打点。栗原はスタートから打ちまくっている。チームは昨季、破竹の開幕8連勝を記録した。自身は5試合目で左膝の大けがを負い離脱したが、元気な栗原がいればロケットスタートの再現にも期待が高まる。お立ち台には藤井と登壇。大歓声には「ありがたみを感じながら野球ができています。ありがとうございます」と頭を下げた。26歳の4番打者が頼もしい。【只松憲】

○…WBC組の牧原大成内野手が、2戦連続となる適時打を放った。5回無死満塁で、中前に運ぶ適時打。「満塁の大チャンスだったので、自分が打てると思ったらスイングを仕掛けようと打席に入りました。その積極性がいい形になってくれた」。前日の開幕戦は1番で出場。この日は5番起用に応え、4回にも二塁打をマークした。万能侍らしく変幻自在の活躍ぶりを見せている。

○…新加入の近藤健介外野手が、移籍後初のマルチ安打を記録した。5、6回の打席でそれぞれ右前打。いずれも後続のバットで生還した。「栗原も調子がいいですし、ギータさん(柳田)もいるので。なんとか塁に出て、相手投手にプレッシャーもかけられる。いい攻撃ができていると思います」。開幕から2戦続けて2番起用され、打率3割7分5厘。出塁率4割4分4厘と本領発揮している。

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