23年も「ナカジマジック」は健在だ。

オリックスが、逆転勝ちした前夜から7人の打順やポジションを変更しながら、13年ぶりの開幕連勝を飾った。初回の杉本の2ランから始まり14安打9得点。中嶋聡監督(54)は「いつもいつも出来るわけじゃない。なんとかしようという気持ちが(打線として)つながったとは思う」と振り返った。

逆転勝ちした初戦から変わらなかったのは「1番遊撃」の野口と「5番捕手」の森だけ。前夜に「2番一塁」のゴンザレスは「7番二塁」へ、「6番中堅」だった中川圭は「3番一塁」へと変更。福田と若月が今季初スタメンに名を連ねた。3回は福田の左前打、中川圭の二塁打から相手失策などもからみ一挙4得点。打順がピタリとはまった。

捕手の若月はプロ初の指名打者(8番)で先発。「エープリルフールかなと思って。(中嶋監督は)行っちゃっていいのかな~、行くか、っていう感じで」。まさかの起用に驚きも、好調の打撃を披露した。経験の少ない指名打者としての準備に、小谷野打撃コーチにアドバイスを求めながら4打数2安打。森がベンチに下がった8回以降は、本職のマスクもかぶった。

大胆なオーダーも、中嶋監督の確かな見極めがあってこそ。「調子もいいですし、どういう使い方でもできるとは思っていた」。昨季は143試合で141通りのオーダーを組み、リーグ連覇を達成した。開幕2戦目で広がった攻撃の幅。3連覇を目指す今季もフレキシブルな打線が見られそうだ。【磯綾乃】

▽オリックス山崎福(4回に4連打され4回8安打2失点で降板)「4回がすべて。全体的に甘く入ってしまったことで、打ち取ったと思った打球でも、ヒットになってしまったと思う」

▽オリックス・ゴンザレス(3回に来日初安打、初打点の適時二塁打)「早い段階で1本出てくれてよかったし、それがタイムリーになって打点もついてきてくれてよかった」

○…プロ初登板で開幕投手を務めたオリックス山下舜平大投手(20)が1日、出場選手登録を抹消された。山下は3月31日の西武との開幕戦に先発し、6回途中4安打1失点と好投。勝ち星こそつかなかったが、堂々のデビューを果たした。今後は次のチャンスを待ちながら練習に励む。

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