ソフトバンク高橋礼投手(27)が、6日オリックス戦(京セラドーム大阪)で今季初先発する。

昨オフは米メッツに移籍した千賀と自主トレを行い、持ち球だったスライダーを改良。アンダースローから浮き上がる直球との組み合わせで、先発が予想される2年連続沢村賞右腕・山本由伸投手(24)に挑む覚悟だ。千賀は日本時間3日にメジャー初登板で初勝利。師匠に負けじと、サブマリン右腕も続く。

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高橋礼が今季初先発に向けての“秘策”を語った。武器となるだけに、詳細については明かさなかったが「スライダーを改良してきた。前よりも全然いいスライダーが投げられています」。表情は柔らかく、口調からも確かな手応えが伝わった。

昨オフはメッツに移籍した千賀と米シアトルで自主トレを行った。同僚の石川も交えた「千賀塾」で改良した勝負球だ。アンダースローから浮き上がる140キロ前後の直球は元々の武器。「真っすぐの軌道とスライダーの軌道が離れれば離れるほど、バッターは(戸惑う)。同じ軌道から変化するという打ちづらさがある。その使い分けを今は意図的にしている」。両球種のコンビネーションが鍵になりそうで「あとはコースにしっかり投げられるか」とポイントに挙げた。

6日の敵地オリックス戦に先発する。相手は2年連続で沢村賞を獲得し、WBCでも活躍した山本が有力だ。この日はペイペイドームの投手練習で調整。「先に点を与えないこと。四死球でリズムを悪くしないことがすごく大事。もちろん打者との対戦がメインですけど、試合の流れをつかんでいけたら」と意気込んだ。高橋礼も19年に12勝を挙げて新人王を獲得。胸を借りるつもりはない。

打線は主軸だった吉田がレッドソックスに移籍したが、西武から森がFAで加入。出番のなかった開幕カードでは、チームの映像とともにオリックス-西武戦も見た。「『このバッターはこうやって攻めて、抑えたい』というのは石川さんと話していた」。キーマンには「森ですね」と即答した。

師匠の千賀はメジャー初登板で初勝利を挙げた。「すごく刺激をもらいました」。遠く離れても変化球談議を交わす先輩に、日本から白星を届ける。【只松憲】

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