リーグ4連覇中の天理大が今季1部に昇格した甲南大を下し、開幕白星を挙げた。

先発の真城(ましろ)翔大投手(4年=高知商)が好投した。序盤から走者を出さず、「緊張していたけど、立ち上がりが良くて、点を取るまで耐えられていた」と援護を待った。5回に味方が先取点を奪って、8回に反撃を許したが、1点に抑えてリードを保った。「8回は甘く入って連打を食らって、そこは反省。それ以外は打たせられたので初戦にしては良かった」と手応えのあるピッチングとなった。

昨春リーグで最優秀投手とベストナインを初受賞。ただ、同じく天理大の藤居海斗投手(4年=近江)に秋季リーグのMVPを譲り、本間悠貴投手(4年=大冠)も控える。「秋は自分があまり良くなくて、他のピッチャーは良くて、投げられない時期があった。その時期があったからより一層頑張れた」と同期からの刺激を力に変えた。

打線も真城の好投に奮起。5回に先制すると、6回には近藤遼一内野手(4年=八戸学院光星)と天野航也内野手(3年=報徳学園)の連続二塁打で2点を追加した。

チームは開幕戦特有の硬さがあったと言う。藤原忠理監督(57)は「開幕というのは硬さがありますね。全然思うような試合運びができなかった。その中でも真城がベテランですよね。前半は自分のピッチングができていた」と9回を投げて、6安打7奪三振完投勝ちの真城を評価した。

開幕戦をものにした王者・天理大。真城は「失点してしまったけど、チームが勝てたのでホッとしている。目指すのはリーグ優勝で、全国大会に出られたら。チームの勝ちに結びつけるようなピッチングをして、ベストナインと最優秀投手をもう一度取りたい」。最上級生としてチームを引っ張る。