楽天の背番号「146」が、支配下昇格へアピールを続けている。育成ドラフト1位の辰見鴻之介内野手(22=西南学院大)が、西武戦に「1番二塁」で出場し、5打数2安打2得点で6連勝に貢献。7回に茂木栄五郎内野手(29)が決勝打を放ち、5-4で逆転勝ちした。

リードオフマン辰見の技ありの一打が、逆転の起点になった。1点を追う7回無死一塁で初球低めスライダーをバスター。右膝をつきながら左前にしぶとく運び、「バスターエンドランのサインだったので、ゴロを打とうという強い気持ちだった」と好機を広げた。その後、1死満塁から4番和田恋外野手(27)の中犠飛で同点。なおも2死一、二塁で茂木が左越え適時二塁打。辰見は二塁から50メートル走5秒7の俊足を飛ばし、悠々と決勝のホームを踏んだ。

2点を追う5回にもつなぎの打撃でチームを勢いづけた。1死一、二塁から左前打で満塁にすると、続くクリス・ギッテンス内野手(29)が右中間に走者一掃の3点適時二塁打。この回も逆転の生還をし、1番の役割を果たした。

チームメートの辰己涼介外野手(26)と同姓の辰見は、西南学院大から43年ぶりにプロ入りした。4月に入ってからバットに重りをつけて練習するようになり、「そこからヒットが出るようになった」と好調をキープ。同月中旬から1番に定着し、ルーキーながら2軍で打率3割3分3厘とチームをけん引する。

2安打2得点で6連勝に貢献し、「いい結果を残せて良かった」。2軍では欠かせない戦力になりつつあるが「1日でも早く支配下に上がりたい」。チーム2人目の「タツミ」が、背番号3ケタ卒業に向けて結果を出し続ける。【山田愛斗】

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