神風V弾! ソフトバンク柳田悠岐外野手(34)が、今季初の2打席連続アーチで連勝に導いた。2点を追う6回に反撃の4号ソロを中堅右に、1点を追う8回に逆転5号2ランをライナーでバックスクリーンに。最大風速20メートルを記録したZOZOマリンの強風を味方につけた。チームは2位に浮上した。

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インパクトの瞬間から約4秒。柳田の打球は、あっという間にバックスクリーンにぶち当たった。大きな弧を描く“柳田らしい”本塁打ではない。ライナー性でマリンの風を切り裂いた。「風の後押しもあり、ホームランになってくれて良かったです」。

2-3の8回無死一塁、ロッテ沢村の150キロを捉えた。5号逆転弾。「打ち方は良かったです。(バットの)芯にも当たったので」。左翼からホーム方向へ上空では風速20メートルが計測された強風日。打者にとっては向かい風で、高く打ち上げると急激に押し戻される。しかし一転、ライナー性の打球なら風に乗って伸びていく。柳田は「たまたまです」と言ったが、マリン特有の風を味方につけたアーチだった。

前日5日も常時14メートル前後の強風が吹いた。4三振に終わった柳田は「打撃練習の時にちょっと風を気にし過ぎてダメだった」と反省。一夜明け、チームは強風を懸念し、試合前の打撃練習を室内で行った。快晴の中、異例の措置を取ったが、柳田は打撃フォームの修正に成功。「今日は室内で自分の形を見直せたので、それがいい形で出たかなと」とうなずいた。

0-2の6回1死でも、バックスクリーン右に4号ソロを放った。今季初の2打席連発で3安打3打点。3回の四球で開幕からの連続試合出塁を27まで伸ばした。打率3割5分1厘、出塁率4割7分1厘はともにリーグトップで、5本塁打はチーム最多。3、4番に座る主砲が頼もしすぎる。

ヒーローインタビューは8回3失点の力投を見せた東浜に譲った。「巨(東浜)だと思ったので。あんな117も投げて。僕は裏でバットを振っていただけ」。キャプテンの豪快アーチ2発で2位に浮上。柳田は今年も健在だ。【只松憲】

▽ソフトバンク藤本監督(柳田の2打席連発に)「いいところで打ってくれましたね。何か変わったというのはない。打球が上がりだしたらああやって入る」

 

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