3月のWBCで世界一に輝いた侍ジャパン前監督の栗山英樹氏(62)が4日、東京のTOHOシネマズ日比谷で侍ジャパンの密着ドキュメンタリー映画「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」公開記念舞台あいさつを行った。

名シーンを撮影していたのは、あの選手だった。映画では、米国との決勝戦の9回2死、大谷がトラウトを空振り三振に仕留めた瞬間、選手たちがグラウンドになだれ込む映像が選手目線で流れる。

栗山氏とともに、映画監督の三木慎太郎氏もステージに登場し、舞台裏を明かした。カメラを持っていたのは、オリックス山本由伸投手(24)だった。

「(山本は準決勝で投げたため)決勝は投げないと分かっていたので、カメラを持ってもらいました。(ベンチの)手すりを越えて、大谷選手、トラウトを(画面に)入れて、WBCマークも入れてブルペンから出てくる選手も全部、抑えている。すごいですよ。山本由伸。毎回、お願いするんですが、ちゃんと撮ってました」

東京五輪決勝の際も、歓喜の瞬間の撮影を山本に依頼。ただ、その時はカメラが下を向いてしまい、うまく撮影できなかったという。WBCできっちりリベンジしてくれたおかげで、貴重な映像が残された。

舞台裏を知った栗山氏は「何でもできるんですね。ああいうピッチャーになると。さすがです」と驚いていた。