新人王の本命は俺だ! 阪神村上頌樹投手(25)が「運命を変えた場所」で、リベンジの8勝目を挙げた。6回3安打、9奪三振1失点(自責点0)。ヒーローインタビューでは東京ドームの虎党に「いや~、最高です!」と叫んだ。
チラッと白い歯を見せたのは初回2死、3番秋広に右前打を許した時だ。「7回完全」で衝撃を残した4月12日以来の東京ドーム。今季巨人戦24人目の打者で初めて走者を許したが、一瞬笑って切り替えた。3回2死満塁では坂本を見逃し三振。6回2死二塁では代打中田翔を空振り三振。雄たけびを上げ、感情むき出しにマウンドを守った。
135日前。7回パーフェクト投球の1日から変わらないことがある。
「ちゃんと抑えてヒーローになるか、バリバリ打たれて炎上して2軍調整するか。今日は俺どっちや! って思ってます」
そんな“生きるか死ぬか”のメンタルで毎試合に挑む。「前の巨人戦の時は、それを口ずさんでからマウンド上がっていましたから」。自らを客観視し、ある種のゲーム感覚を味わいながら、プロ3年目のブレークの日々を歩む。
これで9試合連続でクオリティー・スタート(6回以上、自責点3以内)。今季の東京ドームは13回自責0(失点1)で、防御率はリーグトップで唯一の1点台を守り、1・89まで良化させた。シーズン規定投球回到達まであと24イニングで、今後も先発ローテーションで回れば到達できる。
岡田監督からもアシストの声が飛んだ。「よう見てるよ、防御率のところ。せっかくのチャンスやから取らせてあげたいよな」。3年目ながら権利を持つ新人王争いは、森下が猛烈な巻き返しを見せているが、年間トータルの活躍で見れば、村上が大本命だろう。新人王とのダブル受賞となれば球団初の快挙になる。
「2桁勝利まで2勝ありますし、防御率も、もっと良くしていって、チームの勝ちのために腕を振っていきたい」。優勝マジックを「22」に減らした夜。背番号41が再び、東京ドームで輝いた。【中野椋】



