夏の快進撃をけん引する左腕が1発攻勢に屈した。阪神先発伊藤将司投手(27)が8回途中7安打4失点で、巨人戦では21年7月10日以来、約2年ぶりの黒星を喫した。

「自分の球が高かったという感じですね」

5回までは二塁すら踏ませず2安打無失点。球数もわずか62球だった。完封すら予感させた空気を、一振りで変えられた。2点リードの6回先頭、代打大城に初球外角カットボールを、バックスクリーン方向右まで運ばれた。

「5回まではしっかり投げてたんですけど…。大城さんの先頭でああいう形になったのが。あれがもったいないなと思います」

今季、巨人戦は3戦目。過去2試合は2勝負けなしで無失点投球を継続してきた。今季22イニング目で、本塁打での初失点となった。その後2死からは坂本にも左中間へのソロ本塁打を被弾。Gキラーがまさかの1イニング2発で同点とされた。

それでも、岡田監督の信頼は変わらない。同点の8回2死二塁、4番岡本に逆転適時打を浴び、なおも2死一、二塁。球数は112球に達していたが、指揮官は続投を選択した。「(勝ち星を)つけてやりたいと思っていたから。1点は抑えたらまだわからんし。勝ち星つかんと『いいピッチング』で終わるんだったら代えてもいいんやけど。そんなピッチャーと違うからなあ」。結果的に丸に適時打を浴びて降板となったが、厚い信頼を物語る続投となった。

自身5連勝が止まり、7月16日中日戦(甲子園)以来、6戦ぶりの5敗目。左腕は「後半の方でちょっと甘い球を打たれたというのがあった。そこはもうちょっと技術を上げたい」と、振り返った。今季最多116球の投球を、次戦の快投につなげる。【波部俊之介】

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