日大国際関係が、12-0の5回コールドで常葉大静岡を下した。プロ注目右腕の杉田健(4年=日大三島高出)が、今季初先発。4回3安打無四球無失点の好投で初勝利を挙げ、チームを開幕4連勝に導いた。

「できるだけ守備の時間を短くして、リズムをつくることを心がけた」。直球とスライダーを丁寧に投げ分け、打たせて取った。4回1死二、三塁のピンチではギアアップ。持ち味の力のある直球を軸に後続を断った。「微調整は必要だけど、無失点でスタートできたことは良かった」。打線も相手のミスにも乗じて6安打12得点。効率よく得点を重ね、快勝した。

右肘の疲労骨折もあり、公式戦初登板は4年春と遅かった杉田。目立った実績もないが、今夏に行った社会人野球・東海REXとのオープン戦で自己最速の152キロを記録するなど、スカウトの評価も急上昇中だ。成長株は「(進路を)プロ1本と考えている中で、この秋は最後のアピールの場」と位置づける。

5季ぶり27度目の優勝を目指すチームの勝ち頭としても、大学最後のシーズンにかける思いは強い。杉田は「みんなで優勝したい。1日でも長い秋にするために、自分が投げた試合は全部勝たせたい。それが出来ればアピールにもなる」と腕をぶした。【前田和哉】