プロ野球12球団と日本野球機構(NPB)は4日、都内で理事会・実行委員会を開き、塁のブロッキングに関するルールの運用変更を決めた。

従来、盗塁の試みがセーフのタイミングでも、野手が塁を完全にふさいだため塁に到達できなかった場合、野手のブロックが意図的でなく送球がそれるなど不可抗力によるものと判断されれば「走塁妨害」とはならず、走者アウトだった。これを5日より変更。妨害としないのは変わらないが「ブロッキングベース」とし、走者の不利益を取り除くためにセーフとする。盗塁も記録される。けん制など帰塁の場合も対象。あくまで運用の変更であり、規則書やアグリーメントへの追記は行わない。

今回の措置は、8月18日のDeNA-阪神18回戦(横浜)のクロスプレーがきっかけだった。9回に阪神熊谷が二盗を試みた際、捕手からの送球を捕ったDeNA京田の足が二塁ベースを完全にふさぐ形になった。セーフ判定がDeNAのリクエストでアウトになった。審判団は「故意ではない」として、京田の走塁妨害を認めなかった。今後も故意でなければ走塁妨害とはならないが、運用変更により判定自体はアウトからセーフへ180度、変わる。阪神岡田監督の猛抗議が実った形だ。「ブロッキングベース」かどうかはリクエストの対象となる。

◆その他の主な協議事項 (1)NPBの来年度予算・事業計画を承認。(2)選手関係委員会より、プロ野球選手会と協議中の保留制度改革について報告。(3)ファーム審査小委員会より、24年から新規参加を希望する3球団の調査内容等を報告。

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