阪神中野拓夢内野手(27)がプロ3年目で初の最多安打タイトルを獲得した。DeNA牧と164本で並んでいたが、この日は両者とも無安打で分け合った。「最後の打席に立つ前に、何とか単独で(タイトル)という気持ちはあったんですけど。でも最後まで試合に出られたことが一番良かった」。最後は納得顔で振り返った。

レギュラーシーズン最終戦もいつもの「2番二塁」で出場。チームでただ1人、143試合フルイニング出場も達成した。遊撃から二塁へのコンバートから始まった1年で、自身初の“皆勤賞”。同ポジションでの達成は現監督の90年岡田彰布以来の快挙だ。7回に二遊間への難しいゴロを逆シングルでさばく好プレーも披露。定位置で変わらぬ働きを見せた。

新人年から3年連続の20盗塁も達成し、走攻守で充実のシーズンだった。3月にはWBCにも参加し、世界一にも貢献した1年。ケガなどでの離脱もなく、元気に完走した。岡田監督も「そら価値あるよ、そら。ポジションもセカンドやからなあ。フルイニングいうのはなかなか、足もないとあかんからなあ、代走とかいらん選手なわけやから」と目を細めた。

タイトル争いに決着がつき、次なる舞台は18日開幕のCSファイナルステージ(甲子園)だ。

「(タイトル争いの)プレッシャーはありましたし、そこから解放されるので。気持ちをリフレッシュして、もう1度状態を上げていければ」。

雨の中、球場を後にする中野には大勢の虎党が駆け寄り、暖かい声がかけられていた。次なる目標は日本シリーズ制覇。世界一で始まったシーズンを日本一で締めくくる。【波部俊之介】