青学大・中島大輔外野手(4年=龍谷大平安)は、楽天が6位指名し、交渉権を獲得した。

楽天からの6位指名がテレビ画面から流れると、「わー!」「やったー!」「おめでとう!」と、待ちに待った指名に、チームメートから大歓声が沸き起こった。

待ちに待った朗報だった。青学大からは阪神1位で下村海翔投手(4年=九州国際大付)、広島1位で常広羽也斗投手(4年=大分舞鶴)が指名され、同じ会場内で記者会見、撮影が行われていた。その片隅で、中島はチームメートとテレビ中継を見守っていた。

楽天指名の瞬間、同会場では広島新井監督が常広への指名あいさつを行っていた。大喜びの中島は「中島君、楽天指名おめでとう!頑張ってね」と祝福された。思いがけない言葉に「うれしかったです。指名されるタイミングもよかったのかな」と笑顔を見せた。「オープン戦とか交流戦で会いましょう!」という新井監督の“挑戦状”にも「(自信は)あります!」と、力を込めた。

東北にはまだ1度も訪れたことはないが「小さいころから今江監督が好きだった。その下でプレーができるのは光栄です」と、期待を膨らませた。指名順こそ6位だが、実力は実証済みだ。1年秋から外野のレギュラーを獲得し、3年秋の新チームから主将を務めた。今春は17年ぶりのリーグ優勝。大学選手権優勝に、大学日本代表でも主将を務め、日米大学野球選手権大会2大会連続20回目の優勝。そして不動の1番打者として今秋は春秋連覇に導いた。

やっとつかんだプロ野球も、勝負はこれから。「厳しい世界とはわかっている。応援される選手になりたいと思います」。目の前でチームメート2人が1位で指名された。「いつか対戦できる時は必ずある。その時まで僕自身がもっと成長して頑張りたい」。中島は表情を引き締めた。

和歌山県日高郡出身、180センチ78キロ、右投げ左打ち