大リーガーが見た「名将」とは…。「関西シリーズ」の激闘を終えたオリックス中嶋聡監督(54)と日本ハム時代にともにプレーし、今も慕うパドレスのダルビッシュ有投手(37)がオンラインインタビューに応じ「監督・中嶋聡」について語った。ルーキー時代のダルビッシュにとって、当時ベテランだった中嶋監督の存在とは…。【磯綾乃】
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-ダルビッシュさんにとって中嶋監督は特別な存在
そうですね。僕がプロに入った2005年、当時怖い先輩方がいたんですけど、中嶋さんは厳しい中にもすごく優しさがあって。若手をみんな助けてくれました。
-その優しさはどういう時に感じたのか
ちょっとした言葉であったりですね。例えば自分が、練習も含めて態度が悪かったりということがあると、しっかり言ってくれたり。そういう意味で優しさを感じることもありました。
-中嶋監督が態度に対して言っていたことは
最初の1、2年目って自分、そんなに一生懸命練習しているタイプじゃなかったんです。一応出されたメニューをやるんですけど、うまいこと抜きながらやるタイプだった。そういう度がすぎると「お前ちゃんと練習やってないやんけ」「ちゃんとやってんのか」みたいに言ってくれました。3年目のキャンプの時に中嶋さんにほめていただいたことで、すごく自信になったのを覚えています。
-ボールを褒めてくれた
コントロールであったり球威とか、3年目のキャンプはすごくよかったので、そこで「今まで受けてきたピッチャーの中でもトップレベルや」って。当時リップサービスもあったと思うんですけど、ほめていただいたことで、すごく自信になったのを覚えています。
-日米のいろんな捕手と過ごしてきた中で、中嶋監督のすごさはどういうところに感じたか
うーん…。今、当時の中嶋さんと組んだら、より分かると思うんですね。当時、自分は18歳から27歳ぐらいまででしたし、あまり野球を深く分からない中での中嶋さんだった。でも包容力というか。グラウンド、試合中以外の部分でのピッチャーの心のケアがすごくうまかったですね。
-ダルビッシュさんだけじゃなく、他の投手にも
中嶋さんのことを嫌いって言う人は絶対いなかった。みんなが中嶋さんのことを慕ってました。全員に対して平等に、とにかく分けることなく接してたイメージがありました。
-フラットなところが若い選手に慕われる
だと思いますね。一見ちょっと怖い雰囲気があるんですけど、しゃべってみたら優しい。あと、若い選手のトレンドとか、最近のトレンドに対してもすごく敏感。いい意味で若い、オープンマインドなところがすごくありました。かなり若い世代のはやっていることを、ベテランの方が冷たい目で見る雰囲気ってあったんです。中嶋さんは単純に興味を持って、否定的じゃないという姿勢がすごく伝わる。だから、若手との距離も近づきやすいんだろうなって思っていました。
◆中嶋聡(なかじま・さとし)1969年(昭44)3月27日生まれ、秋田県出身。鷹巣農林から捕手として86年ドラフト3位で阪急入団。97年オフにメジャー挑戦を表明したが条件が合わず、FAで西武移籍。03年に横浜、04年に日本ハム移籍。46歳の15年に現役引退。実働29年は工藤公康、山本昌に並ぶプロ野球記録。通算1550試合、804安打、55本塁打、349打点、打率2割3分2厘。ベストナイン、ゴールデングラブ賞各1度。16年から日本ハムのGM特別補佐としてパドレスに派遣され、18年に1軍コーチ復帰。19年からオリックス2軍監督。20年8月、西村監督の辞任後に監督代行。21年から正式に監督となった。22年正力賞。
◆ダルビッシュ有(ゆう)1986年(昭61)8月16日生まれ、大阪府出身。東北2年春から4季連続甲子園に出場し、2年夏準優勝、3年春の熊本工戦ではノーヒットノーランを達成。04年ドラフト1巡目で日本ハム入団。最優秀防御率2度、最多奪三振3度、リーグMVP2度、07年沢村賞。08年北京五輪代表。09、23年WBCで世界一メンバーとなる。11年オフにポスティングシステムによりレンジャーズに移籍。以後17年途中にドジャース、18年カブス、21年パドレスへそれぞれ移籍。13年最多奪三振、カブス時代の20年に日本選手初の最多勝。196センチ、99キロ。右投げ右打ち。



