前回王者で、今夏の都市対抗野球で優勝を飾ったトヨタ自動車は、2回戦で敗退した。

ミスター社会人野球こと、佐竹功年投手(40=早大)が8回途中から今季初の2大大会登板を果たした。「もちろん優勝を目指してやってきた。負けたのは、素直にHonda熊本さんの力が上だったということで謙虚に受け止めます。僕ら自身も、都市対抗で優勝後からやってきたことを出せた」。

8回2死一、二塁でHonda熊本の3番・稲垣翔太内野手(30=明豊高)を空振り三振に打ち取った。その瞬間拳を握り、右腕は「よっしゃー」と6階席まで響き渡る声で吼えた。「言われたところで仕事するだけで、ベテランだとか40歳だとかはなかった。本当に楽しんでマウンドに上がった」と明かした。

2回1/3を投げ、2失点。10回には一時相手が勝ち越しとなる犠飛を浴びた。「最後に点を取られて追いつかれたのは、僕の力不足。後で投げた山内(大輔投手)に悪いことをした」と話し、球場を後にした。【中島麗】